インフレ経済と松山市における今後の不動産市況について思う事
デフレが30年間続いていた日本経済ですが、
昨年からンフレインフレ経済に日本も変わりました。
今、まさに時代の転換期に差し掛かっており、
会社の責任を背負う立場からすると、身が引き締まる
思いで、考えさせられる事が沢山ございます。
弊社の商圏では、買主様が減少傾向にありますので、
今までと同じやり方では通用しない世の中になってます。
あらゆるサービスや物価が上昇する経済下になりました
ので、自分も含めて、社員の生活を守る為には賃上げ
にも積極的に取組みしていかないと生活できません。
賃上げが伴う、緩やかな物価上昇が好ましいインフレですが、
経営者の立場からすると、物価上昇という事は、経費増と
いう事に繋がり、収益を上げる事が難しくなるという事です。
大企業に限らず、原材料費や経費増を見越して、販売商品の
価格を上げても販売できる商品を作れた企業は、今までと
同等もしくはそれ以上の収益を上げる事に成功しており、
理想的な経営状態になっています。
一方、コスト上昇に応じた販売商品の価格上昇をできない
企業は、業績を落とす事になり、経営状態が苦しくなります。
地域に根差す中小企業は圧倒的に後者が多いと思います。
つまり弊社も、価格を上げても売れる商品=物件を作り上げる事
ができなければ、お取引件数が増えない限り、業績が衰退して
しまう事になります。
地方圏における不動産売買業は、インフレ経済下であっても
物件価格の上昇が見込めにくく、仲介手数料増額が見込め
にくい為、不動産買取転売業に参入される会社がますます
増えるのではないかと思ってます。
そうなると、仕入れ価格の競争=販売価格の上昇となり、
購入される個人のお客様が何処までその販売価格について
これるかが問題になります。価格設定を誤ると売れない不動産が
増えてきそうな気がします。結局、高値掴みの仕入れにより、
不動産の売却スピードが鈍り、物件の回転が悪くなり、企業は
業績を落とす事に繋がります。
松山市は四国最大の都市ではございますが、四国地方という
事もあり、日本国内ではまだまだ注目が低い地域です。都会とは
全く異なる不動産市況で、買主様が限定される地域ですので、
需給から考えても、不動産価格は多くのエリアで緩やかに下落が
続いていくと考えるのが、自然な考え方だと思います。
その商圏で、どのように業績を伸ばして、社員に還元していくのか、
悩みはつきない毎日です。
大西 晋平